Clockwerx

(クロックワークス)

アレクセイ・パジトノフ「推薦」アクションゲーム。

 そもそもアレクセイが推薦商売をやっていたのはいつ頃だったか? とにかく、一時期彼が色んなゲームに名前を貸していたのは確かで、このゲームの海外PC版パッケージに至っては彼の顔写真まで貼ってあります。The・スーパーファミコンのこのゲームのSFC版紹介記事に「テトリスを作ったアレクセイ・パジトノフによるプロデュース」なんて書いてありましたが、推薦しているだけなのですからとんでもない誤解でしょう(徳間書店は意図的にミスリードさせていたような……)。

 このゲームはもともと(Ultimate) Spin Doctorの続編的位置づけであったと記憶しています。典型的なアーケードスタイルのゲームで、勝手に回転し続ける針を操り、ドットを伝って最終的にゴールドットに移動することができればクリア。道中にはプレイヤーキャラと同じようにドットを伝い移動している敵キャラやら、ダイナマイトやら、酸のスライムやら様々なギミックが存在し、いかにしてゴールドットに移動するかということを考えることになりますが、基本的にはタイミングゲームです。

 難点はプレイヤーキャラの回転速度が一定であるというところ。ぎりぎりのアクションをする時、回転速度の制約がゲーム性に影響してくるわけですが、最初の頃のステージは基本的にスカスカで、離れたドットに移動する際の待ち時間がかなりかったるいことこの上ありません。ただしもともとスクリーンはそんなに広くありませんし、ある程度進めばステージも無駄のない作りになっていますが、下手をすると序盤のステージで投げ出したくなるかもしれません。

 SFC版はステージを5つクリアするごとにアレクセイからの(当然フェイクだが)メッセージがいただけるようになっていて、これが語尾に「スキー」などとつけて話すどうしようもない内容でした。何故アレクセイがこのゲームに目をつけたのかはわからないものの、忍耐力の高いロシア人のこと、このゲームの絶妙なかったるさが気に入ったのかもしれません。

 結局私が何を言いたくてこの項を書いたのかと申しますと単にアレクセイについて備忘録を書きたかっただけなのですが、ゲーム自体も独自性があって悪くはありません。

back