Wizardry : Proving Grounds of the Mad Overlord (Macintosh port)

(ウィザードリィ 狂王の試練場)

CRPG。のMacintosh用ポート。

 皆さんご存知かと思われる有名シリーズの第1作ですが、Macintosh版のポートは他のどのポートとも違う独特すぎるものでした。噂には聞いていたのですが、実際に体験してみるとその特異さには驚きます。

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 まず、I/Fがウィンドウベースのものに変更されています。MacintoshポートでI/Fに多少なりとも手が加わった例としてはBard's Taleなどが思い出されますが、あちらのシングルウィンドウに対してこちらは完全にマルチウィンドウとダイアログで構成されており、ご丁寧にウィンドウ位置のセーブとロード機能まで用意されているばかりか、宿屋や商店に入る時は一度冒険者をクリックしてハイライトする、ダイアログで名前を直接入力する、ドラッグ&ドロップする、と多彩で職業によるアイコンにはエディタまで付属する凝りよう。ヘルプメニューをプルダウンするとサポートの連絡先が出てきますが、選んでも特に反応はありません。驚いたことにレスポンスは結構良く、ディレイタイムもメニューから自由に変更することができます。

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 Aboutを選ぶと映画のポスター風? アップルメニューにはこの他に統計の表示(マウスをクリックした回数、倒した敵の数など)も用意されていますが、ここだけ何故か全画面表示になっているのが不思議なところです。ちなみにPASCALで書かれているそうな(そういった点でも、この移植は極めてMacintoshに従順? です)。それにしてもIcon Factoryに収録されていそうな似顔絵アイコンが……。

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 迷宮での操作を含めほとんどマウスのみのインタラクションになっていますが、何故か戦闘だけは旧来のコマンドを直接打ち込む方式のまま。Parrying、なんて存在しないアクションを打つと「What?」に変わって一目でわかるようになっていたり、オートコンプリートの結果を見てからターンを始めることができるあたりは進化していますが、Fightingを選択したキャラクターの番になるとなぜかマウスで敵をクリックして指定しなければならず、なぜここだけ半端なI/Fになっているのか一抹の疑問が残ります。

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 宝箱は全員の考えから誰が解除を担当し、誰の考えを採用するかをそれぞれ選ぶ方式(太字はシーフ)。拾ったアイテムがまずSwag Bagに入り、そこから分配するようになっているのは(ビショップ常備派としては)なかなかのアイディアです。ただし、迷宮を出るとSwag Bagに入っているアイテムは消えてしまうので、アイテム入れとして使うことはできませんが。

 B1Fの固定マーフィーズゴーストが2列に渡って出るなど細部にも色々と変更があるようです。床に1箇所だけマーキングできる変わった機能も(あまり役に立たないのでマッピングした方が良いでしょうが)。これはOSのバージョンか何かの問題の可能性が高いと思いますが、壁に衝突した時に音もメッセージも出ないのでダークゾーンで迷うとまず出てこれません。

 この変てこなMacintosh版を体験してみたい方はAbandonware配布のHome of the Underdogsからダウンロードできます(アーカイブ展開にStuffIt Expander5以上が必要)。なお、Underdogsにあるバージョンはパッチが当たっているようで、OS8.1や恐らく8.5、9でも動きます。

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