Around the World in 80 Days

アドベンチャー。

 80日間世界一周をネタにした教育作品。特別出来が良いとか後世に残る作品という訳ではないものの、個人的には妙に印象に残っていて何度もプレイした記憶があります。

 おおまかな筋としてはライバルとどちらが早く世界を一周できるか競うというものですが(でも、この時点で80日間世界一周という感じではない)、ゲーム進行は完全にリニアで1時間もあればクリアできるでしょう。ここで出てくる日本はこれまでのどの日本の世界観よりも物凄く、中国風のBGMが流れるきんきらきんの商店街に力士が現れて○×で対決するという衝撃的なものでした(他の国に関して言えば多分、ここまで変ではない)。またアニメーションがかなり豊富で楽しめます。ちょうどCD-ROMが過渡期に入る直前にリリースされた作品ですから、時代が偲ばれる……と言えるでしょうか。ただしDOSのゲームであって解像度はいまひとつです。

 インタラクションは4種類あるペンキ、消しゴムやペンなどの道具に限定されており、例えば赤ペンキで画面上を塗りたくるとそこに気球が出来るなどの繰り返しで問題を解決していきます。問題解決の方法はほとんどの場合何種類もありますが、子供向けということもあり考える要素は殆どありません。特筆すべきはゲーム中に表示される字幕のうちハイパーリンクされているものをクリックすると解説が表示されるという点でしょうか。例えば、Bonjourを押すとそれが英語におけるHelloであることを解説した文が表示されますが、それだけに日本の描写は本当に教育上安全なのか疑問が残ります。

 今回このページを書くにあたって再びプレイしてみたのですが、それなりに良くできた教育作品ではあるもののゲームがどうとか言った範疇にある作品ではありません。ところが、このゲームをgoogleで検索してみたところ殆ど情報がヒットしなかったこともあり、思い入れも含めて紹介した次第であります。

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